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救ったつもりが救われていた。

1泊2日のマーケティング研修のお仕事を無事に終えました。

某メーカーさまのマーケティング室、開発室のスタッフの方々を対象とした研修でした。
2日間の研修の最後に参加者の皆さまに書いていただいた
『2日間の研修で私が学んだこと』を今、帰路の飛行機の中で読ませていただいております。

実は今回の研修先は私が18年間勤務していた会社と分野こと大きく違うものの、
従業員人数や売上規模がほぼ同じで、マーケティング・セクションの人数もほぼ同じでした。

きっと私が10年間も迷走しながら理解し実践してきた、
マーケティングのノウハウを生かしていただけるのではと考えておりました。

マーケティングの実戦的なノウハウはもちろん、
実はこの仕事を頑張れば、頑張るほど、何とかしようと思えば思うほど、
静かに深みにはまっていく自らの負の感情。

もどかしさ、いらだち、あせり、失望感や無力感
にどのように対処し、どのように克服するのか、

その実体験をお話させていただこうと考えていました。
しかし、これは経験したことがない人には、
まったく響かない話かもしれませんでした。

今回のコンテンツに、このことを入れるべきか否かを本当に迷いました。

さらに実を言えば今回の研修を私が本当に行うべきか否かも迷っていました。
クライアントさまが今回の研修をセッティングいただきました会社さまにお伝えいただいていた要望は、クライアントさまの営業分野に詳しい講師とのことで、話をお伺いすればするほど、実は私が適任者だとはどうしても思えませんでした。

しかしこの2日間の研修が終了した今、受講者の皆さまと過ごした2日間、
そしてこの『2日間の研修で私が学んだこと』を読ませていただき、皆さまに獲得していただいたものを拝見し、この研修のお仕事が出来て、本当によかったと心から思っています。他の誰かではなく私の研修でよかったと自信を持って思わせていただきました。

そして、

『2日間の研修で私が学んだこと』の最後の1枚に、
私はある言葉を見つけました。

『救われました』

その1枚にはそう書かれていました。
私は動揺しました。

それは私にとって特別な意味を持つ言葉でした。
そしてその大切な言葉を今日まで、どこかに置き去りにしていたことに私は気づきました。

私は講師を専業とするつもりはありませんでした。
ではなぜ講師の仕事をしているのか?

講師をはじめたばかりの頃、私は不安でした。

私が語るアクの強い独自の理論や、失敗ばかりの経験談がどのように受講者に受け止められるのか?

でも私はこう考えました。
100名につまらないと言われても、
いつかたったひとりの人が

「救われました」

と言ってくだされば、それでいいと。
そう言ってくださる誰かのために、伝えられることすべてを話そうと。

あの頃の自分と同じように悩んでいる方の力になれればと。
だから自分を信じて、自分の言葉で、自分のことを隠さず美化せずに話そうと決めました。

でもその考えはプロ講師としてはおそらく失格です。
だから自分は講師を専業とすべきではないのだと考えていました。

しかし、予想に反して私の講演や研修は多くの受講者の方から支持をいただきました。
これまでに数百回を超える講演の依頼をいただきました。

「感動しました」「目から鱗でした」「腑に落ちました」「明日頑張れる勇気と元気がでました」
「明日から必ず実践します」「今まで聞いてきた講演の中で最高でした」

期待していなかった、
たくさんの本当にうれしいお言葉に出会いました。

そして私は同時にその先が見えなくなっていました。
本当に今の今まで。

事実、私はこの数年、講師の仕事を意識的に減らしていました。
顧問契約先や当社の事業が拡大してきたことも確かにありましたが、
講師の仕事のその先にあるものがわからなくなっていたのも事実でした。

でもその答えは「先」になんてありませんでした。
私が探していた答えは出発点にまだ立ったままでした。

「まだ出会っていない、どこかでもがいている誰かを救うこと」

まだ私はたった1歩を歩んだに過ぎません。
道はちゃんと続いていました。

救ったつもりが救われていました・・・・

こちらこそ受け止めていただき、本当にありがとうございました。

今回の研修は私にとっても原点に戻れた忘れられないものとなりました。

ご尽力いただきました関係会社さま、
さまざまな我儘を申し上げたこと、心よりお詫び申し上げます。
根気強く実現に向けて進めていただきましたこと心より感謝申し上げます。

そして私に研修実施の機会をいただきましたクライアントさま、
今回の研修を通して誰よりも私が御社商品のファンになりました。
商品は人がつくり、人が届けるもの、そんなことに気づかせていただきました。
機会を与えていただきましたこと、心より感謝申し上げます。

ご参加者の皆さま、
皆さまには私はまたいつでもお会いすることができます。

それは店頭に並ぶ商品を通して、これから皆さまが込められた思いを、
皆さまの商品を通して感じさせていただきます。

ありがとうございました!

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