マネージメントの常識を疑え

2007/09/16 12:20:08

『社員のモチベーションをあげれば業績はあがる?』
YESかNOか?

 

私にはある持論があります。それはマーケティングはヒューマン・マネージメントと一対であるという考えです。いくらすばらしいマーケティング戦略を構築しても、それが実行されなければ、絶対に成果を生みだすことはできません。だからこそ売れる・儲かる仕組みを会社の中に作る上で、人の管理はきわめて重要なのです。
マーケティングが失敗するほとんどの原因は戦略が正しく構築されないことではありません。戦略が実行されないことだと考えています。

ではなぜ戦略が正しく実行されないか?それはマネージメント、特に人のマネージメントの考え方や方法が間違っているからです。リーダー(&経営者)としての考え方や選択すべき方法が間違っているからです。
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ではこの間違いはどこから来るのでしょうか?それはビジネスの常識の罠にあります。

私は著書「マーケティングは他社の強みを捨てることから始まる」(明日香出版社)の中で、マーケティングに関するビジネスの常識の罠を指摘しました。同じようにマネージメントとリーダーシップ論の中にも、たくさんのビジネスの常識の罠があります。これも約20年間の経験の中で、この私が失敗し続けて発見したことばかりです。

ここで質問です。以下のビジネスの常識は正解?それとも罠?

『社員のモチベーションをあげれば業績はあがる』

多くの会社はこれをビジネスの常識だと考えています。したがって教育を担当する総務や人事部門も、各部門リーダーも、小規模な会社では経営者も、みんな『社員のモチベーションを上げる』ことに全力を傾けます。ところがこれは大きな、大きな罠です。

真実はこうです。
『社員のモチベーションを上げても業績は上がらない』

もしかしたら皆さんもうすうす気付いていませんか?ではどうすべきなのでしょうか?正しくはこう考えることです。
『社員のモチベーションをあげたければ業績をあげろ!』

『業績があがることにより社員のモチベーションはあがる!』

『業績をあげることにより社員のモチベーションをあげることができたら、さらに業績をあげることができる!』

重要なのは経営者を含むリーダーが、社員モチベーションをあげることを目的化してはいけないということです。リーダーがめざすべきことはまず業績をあげることなのです。業績があがれば社員のモチベーションは必ずあがります。だからリーダーたちが社員のモチベーションをあげるために時間や費用を費やすなら、業績をあげることに時間と費用を費やせ!そうすれば必ず正のスパイラルがスタートします。

私も経験しましたが、業績も上がっていないのに、スタッフのモチベーションだけを上げると、とても怖いことが起きます。それはスタッフが業績をあげることの、重要性を見失いはじめます。業績をあげられなくても、自らの能力や努力に対して報酬を要求するようになります。権利を主張するようになります。それでもいいですか?

もし本当に業績を上げたいのならば、業績をあげるための取り組みに、スタッフを直接参加させてください。そしてリーダーは少しでもその取り組みの中で成果を出してください。そしてその成果を心から喜んでください。そして次には実現不可能と思われる目標を掲げてください。そしてそれを絶対にやり遂げるんだ!と宣言してください。私はこの方法で年間売上数千万円の負け犬商品を、100億円の商品群に育て上げました。

いよいよ私のマネージメント&リーダー論を公開します。ご期待ください。