友に会いに行く。

それだけの理由で今日は雪の舞う場所にいます。
かつて宝石箱をひっくり返したような毎日を共有した悪友です。
十数年ぶりの再会でした。

僕たちは笑ってしまうほど何も変わっていませんでした。
彼と会うまでは、僕たちはもう少し賢くなり、もう少し大人になり、そして何もかも変わってしまっているに違いないと思っていました。

でも何も変わっていませんでした。
安心したというよりは、笑ってしまいました。

きっちり十数年分だけ歳をとりました。でも大切なものは何も変わっていませんでした。
会いに来て本当によかった。

こんな簡単なことをどうして十数年も出来なかったのかな？
やわらかな後悔を感じました。