私はビジネスパーソン時代にかなり特殊な経験をさせていただきました。それは社員十数名のベンチャー企業が、店頭公開、東証2部上場を経て、東証1部上場するまでの全過程を、18年間、経営に近い位置で体験したことです。つまり中小企業のマーケティングから、大企業のマーケティングまで、ひとつの会社で経験した訳です。またエルブレーントラスト株式会社のクライアントも、売上高1000億円の巨大企業から、売上高数千万円の中小企業までさまざまです。そこで大きな気づきがありました。一般的によく言われる「大企業の戦略」と「中小企業の戦略」といった枠組みは、実は危険な罠だということです。極論を言うと大企業の戦略、中小企業の戦略というものは存在しません。大企業になったからといって常に中小企業などの弱者に勝てる訳ではありません。資金力や技術力にものを言わせても勝てない時には勝てません。会社が大きくなればなるほど、なぜ勝てないのかがわからなくなってしまいます。話が少し逸れますが、我々はQUT(キュート)の戦略では、とにかく素早く、ユニークなコンセプトの商品を生みだし、それを小さく試す商品開発の手法を提唱しています。よく「このメソッドは中小企業のためのものですか?それとも大企業のためのものですか?」という質問をいただきます。実はQUT(キュート)は大企業のためのメソッドでも、中小企業のためのメソッドでもありません。このメソッドは一言で言えば「追従者」と「イノベーター」のためのメソッドです。会社の規模は関係ありません。一方でマーケットシェア第1位と第2位までの会社が選択すべき戦略は、QUT(キュート)ではありません。ただ、ひとつの企業がすべて自社のドメインの商品カテゴリーで1位と2位を独占している訳ではありません。また現在の売上をさらに伸ばすためには、大企業であっても常に新分野への参入を試みなくてはなりません。その場合には大企業であっても「追従者」となり、選択すべき戦略はQUT(キュート)であると断言します。つまりすべて会社においてQUT(キュート)の戦略は必要不可欠だと言うことです。QUT(キュート)は新たな商品コンセプト・カテゴリーの市場を創造するメソッドでもあります。つまり新しく誕生させた商品コンセプト・カテゴリーで御社がトップに立つ戦略です。QUT(キュート)はイノベーションを狙うものです。決してニッチの戦略ではありません。新しく生まれた商品コンセプトカテゴリーが正しい方法で創造されたなら、それはやがて破壊的な力を持ち、従来の商品の市場を急速に取り込みながら拡大します。そしてそれは企業の新たな柱となる事業へと成長することも少なくありません。本ビジネスブログではQUT(キュート)メソッドの情報を配信しています。ぜひブックマークにご登録ください。現在、「真実の商品企画マニュアル」の無料配布の準備を進めております。準備が完了致しましたらこのビジネスブログでご紹介させていただきます。